※素晴らしいゲルを作ると噂の工芸家である「ガンエルデネ」さんの工房を訪ねてみました。
私が知っているゲルの模様や紋様は、大雑把に彫ってあり、カラフルな色づけで、その素朴さがゲルの魅力なのだ、と思っていました。しかし、こちらの工房で作っているゲルというのは「素朴」なイメージは、全くありません。美しく緻密な彫刻を施してあり、一言で言えば「芸術的なゲル」なのです。
現在製作中のゲルは、サイズもかなり大きなもので、国賓を招待する時に使うものだそうです。以前にもモンゴル農林省接客用のゲルを作った経験もあり、これがまた実に素晴らしいゲルで、見た人達は必ず感嘆の声をあげると言います。
ガンエルデネさんは、30名が働く工房の責任者でもあり、10名のお弟子さんを持つ木工技術の先生でもあります。子供の頃は、とても貧しく、空腹を我慢しながら靴磨きをして生活をしていました。学校にもまともに通ったことは無く、木工技術も独学で学んだそうです。
私が、彼の工房を見学した時、図案集、写真集といった木工関係の本が全く無いことに不思議に思いました。聞いてみますと「作品は、何かの写真や図案を参考にするということは殆どありません。頭の中のイメージをそのまま、形にしています。」とのこと。
上の写真のような美しい図案や模様は、全て彼の頭の中のイメージを彫ったものなんですね。丁度、私が訪ねた時にシャタルと呼ばれるモンゴルチェスの駒(写真一番下の右)を製作中だったのですが、自分のオリジナルデザインのチェスの駒だと言っていました。チンギスハーンや龍、ラマ教の神様等をモチーフにした駒でとっても可愛らしいんですよ。
また彼は、馬頭琴も作るのですが、これまた実に綺麗な馬頭琴なのです。色づかいもシンプルで日本人好みですし、彫りも緻密なので、きっとお値段もはるだろうと思い聞いてみますと、専門店で売られているものよりちょっと高いくらい。馬頭琴を弾かない方でも飾りものとしてもお土産にオススメかもしれません。
現在、ほったて小屋のような工房で、壊れそうな中古のロシア製の機械を使いながら、30名の作業員と一緒に住み込みで頑張っていますが、将来は木工技術専門の学校を作りたい!と熱く語ってくれました。
彼の作品を見ますと、手抜きを一切していませんし、本当に緻密で美しい作品ばかりです。素人の私でも才能のある方だなあ・・と感じましたし、一緒に見学したモンゴル人の運転手さんと友人も「彼は、本物だ!」と言っていましたよ。
そんなガンエルデネさんですから、将来は、木工技術専門学校を作るという夢をかなえることでしょう。私も少し応援するつもりで、ザナバザルの仏像の小さなレプリカを作ってもらうことにしました。こちらは出来上がり次第、写真を載せることにしますね!
※ガンエルデネさんの作品は、ノミンデパート(国立デパート)の5階(おみやげ売り場の階)の入り口階段の上に巨大な作品が飾られていますので、宜しかったら見てくださいませ。
■お問合せ先: ガンエルデネさん(モンゴル語のみ対応可)・・・976−99116842
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